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Column Article

2025.08.28

国際規格試験 後編 SRV®で試験可能な規格試験

本記事は後編です。前編をご覧いただいてから読むと、理解がより深まります。

1. SRV®で試験可能な国際規格試験

国際的な規格に基づいて実施される試験は、 試験方法・測定条件・評価項目が標準化されているため、 試験結果の信頼性が高く、他社比較や品質保証、認証取得にも活用されています。

SRV®試験機は現在、27種類の国際規格試験に対応しており、 各種潤滑剤・材料の摩擦・摩耗特性を高精度に評価できます。

以下に、代表的な規格試験を分類して紹介します。

オイル評価

ASTM D6425 ASTM D7421
耐摩耗性能 耐荷重性能(極圧性能)

エンジンオイルやギヤオイルなどの潤滑性能を定量的に評価します。 ASTM D7421では、試験片にかかる荷重を変化させながら、 オイルの耐荷重性能(極圧性能)を測定します。

グリース評価

ASTM D5706 ASTM D5707 ASTM D7594
耐荷重性能(極圧性能) 耐摩耗性能 耐フレッチング性能

これらの試験は、ベアリングやギヤで使用されるグリースの 耐荷重性能や耐摩耗性能を把握する際に使用されます。 特にASTM D7594は、微小な振幅運動による フレッチング摩耗(微小振動摩耗)の評価に特化しており、 小振幅かつ高速で往復運動が可能なSRV®が最適です。

その他の対応規格(一部)

  • – DIN 51834シリーズ(SRV試験法の標準規格)
  • – ISO 19291(SRV試験法の標準規格)
  • – ほか、材料別・用途別の社内規格・業界規格にも対応

※詳細な対応規格一覧は、お問い合わせにてご案内しています。

2.規格が生まれた背景から見る、SRV®の再現性

これらの国際規格に対応していることは、試験機の信頼性を保証する重要な要素ですが、SRV®は単に「対応している」だけではありません。

SRV®は、DIN 51834シリーズやASTM D5706など、国際規格の制定そのものに貢献した装置です。

摩擦・摩耗評価は、使用する装置や条件によって試験結果がばらつきやすい試験分野ですが、SRV®はどの試験機・どの研究機関でも安定した試験結果が得られる高い再現性を持っています。

この特性が、多くの試験データとして蓄積され、様々な業界や研究機関で共有される中で、以下の国際規格の制定へとつながりました。

  • – DIN 51834シリーズ
  • – ASTM D5706 / D5707
  • – ASTM D7594

つまり、SRV®は「規格に合わせて作られた装置」ではなく、“規格がSRV®を基準にして作られた”とも言える存在です。

これは、現在多くの企業・研究者にとって、SRV®が試験データの標準として採用される理由のひとつとなっています。

3. 規格対応だけはでないSRV®の強み

SRV®は、上記のような国際的な標準試験法に準拠しつつ、多彩な試験条件設定が可能です。

  • – 荷重・温度・ストローク・周波数などのパラメータを広範囲にカバー
  • – 試験条件の再現性・比較性が高く、他機関との相互検証も容易
  • – 評価対象に応じた試験片・治具のカスタマイズも可

標準化された試験法と柔軟な条件設定を両立することで、開発・品質保証において、信頼性の高いデータを得ることができます。

4. まとめ

SRV®は、ASTMやDINをはじめとする国際的な規格試験に数多く対応しており、標準性と実用性を兼ね備えた試験機として、世界中の研究・開発・評価現場で採用されています。

規格試験を通じた製品評価の標準化や、社内・社外の比較試験での活用をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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