Column Article
2026.02.19
新しく試験の条件を定義する際に考慮すべきポイント
はじめに
新しくトライボロジー試験の条件を定義する際には、結果が有意義で再現性があり、かつ用途に適したものとなるよう、慎重に考慮する必要があります。
Optimol Instruments社の社内資料およびベストプラクティスによると、以下の項目が重要とされています。重要項目
1. 試験目的
-
– 何を評価したいのかを明確にする
(例:摩耗、摩擦、潤滑性能、材料比較、破損モード など)
-
– 試験の用途を明確にする
(研究開発、品質管理、ベンチマーク、トラブルシューティング など)
2. 試験片および相手材の選定
- – 実使用環境または規格要求を代表する材料、形状、表面仕上げを選択する
- – 試験片の前処理および洗浄条件を統一する
3. 接触形態
- – 接触タイプ(点接触、線接触、面接触)および形態(往復摺動試験、回転試験等)を選択する
- – 接触圧力および接触面積を設定する
4. 試験パラメータ
- – 荷重:用途または規格に基づいて設定する
- – ストローク:振幅および移動距離に基づいて設定する
- – 周波数/速度:実使用条件に近い値を設定する
- – 温度:雰囲気温度および摩擦発熱を考慮して設定する
- – 試験時間:総試験時間またはサイクル数に基づき設定する
5. 潤滑および環境条件
- – 潤滑剤の種類、量、供給方法を明確にする
- – 湿度、雰囲気(大気、不活性ガスなど)を管理する
6. データ取得条件
- – 適切なサンプリングレートを設定する
- – 記録するパラメータを定義する(摩擦係数、温度、電気接触抵抗値、AE値など)
7. 再現性および標準化
- – 可能な限り関連規格(ASTM、DIN、ISO など)を参照する
- – すべての条件および手順を記録し、再現性を確保する
8. 安全性および実現可能性
- – 装置仕様を超えない条件であることを確認する
- – 作業者および装置の安全性を考慮する
9. 予備試験
- – 条件妥当性を確認するため、事前試験・予備試験を実施する
- – 初期結果や観察に基づきパラメータを調整する
まとめ
試験目的の明確化から始まり、試験片選定、パラメータ設定、環境管理、データ取得に至るまでを体系的に整理することで、
信頼性が高く解釈可能な試験結果が得られます。
また、すべての設定内容を記録し、可能な限り国際規格や実績のある社内手順と整合させることが重要です。
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